2013年 04月 12日
4月12日 (金) タイトルからして 華厳の滝とか、どこぞの有名な滝?と? 思いでしょうがそうではない。 実際全国に玉出の滝という滝は何か所かあるようです。 僧侶など修行者がその滝坪で水に打たれながら修業をするような滝です。 ガス・水道・電気のない時代の楽しみは酒と女が相場。 江戸時代は戦などなかったから、武士も町人も百姓も夜となれば、そんな楽しみしかない。 吉原などは金持ちしか遊びにいけない。 ランクを下げれば?庶民?にも結構遊べる場所もあったようだ。 大阪の島之内には湯屋(ただの銭湯)が22軒あり、他に「風呂」と称するものが14軒もあった。 桔梗風呂・薬師風呂・扇風呂・丁字風呂など艶な屋号がついていたそうだ。 これらの風呂屋?には「垢(あか)すり女」と称する娼妓をおいていた。 客が要求すればどんな痴態でも演じたそうだ。 いってみたいな~~~ で、玉出の滝とは、 殿方の体を洗いながら、殿方の肩先から娼妓が生温い液体をゆるゆると尿をさせる。 殿方は「ナンマンダー・ナンマンダー」と眼をつり上げて喜ぶ。 そんな風呂屋は安いのか?お客が一緒に何人も入れる。 やはりそんな痴態を要求できるのは、他のお客がいないときにしか普通の人は恥ずかしくてできない。 ある日 娼妓(お滝)とお客が「玉出の滝」で戯れていると、湯気の向こうから「オイッ」と叫ぶものがいた。 新撰組伍長の浄野彦蔵だった。 新撰組も隊律がきびしく、風呂で騒ぎ事はできない。 その場は丸くおさまったが、浄野は娼妓を好いておりお客が憎くてたまらない。 浄野はお客の帰り道に待ち伏せし、斬り伏せたという。 奉行所も殺人事件とはできない。なんせ新撰組のバックは幕府だから。 結局「病死」扱いにしたそうだ。 ▼ このネタは官能小説でもありません 司馬遼太郎の短編小説「大夫殿坂」からでした。 司馬遼太郎は歴史小説家と思っていたが、官能小説も書くんですね。 で、その官能小説の結末は・・・・・ 殺されたお客の弟「井沢斧八郎」は、娼妓の「お滝」から何日も通ったあげくに、犯人である浄野を聞き出した。 浄野もお滝と懇意になった斧八郎をつけ狙い、ついに斧八郎する決闘。 たかが遊女一人で命をかけることもなかろうに。 もっとも斧八郎は兄のかたきだからしょうがないか。
by wagayanao
| 2013-04-12 21:06
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