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我が家のパート5

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2014年 04月 16日

清明

4月16日  (水)

昨日の朝日新聞「天声人語」は啓蟄けいちつ)について書いてあった。 
虫が冬から目覚めて、ゴニョ・ゴニョと動き出す時期を示す24節気が「啓蟄」。 暦の上では3月上旬だが、実質は今頃であると書いている。

我が家のアゲハの越冬サナギは、まだ緑色。 黒っぽくなって、サナギから羽化するのも、もうじきだろう。

緑色から黒っぽく変色し、羽化するまで2日ほどだから、羽化の瞬間は毎年楽しんでいる。

啓蟄」も過ぎ、今は「清明」(せいめい)。24節気のなかで一番知られていない季節だろう。
弥生・皐月・秋分・春分の日のように祝日とか競馬の冠レースともなれば、誰でも時節が感じられるだろう。

清明」の題で有名な漢詩があります。 

清明の時節 雨粉粉 で始まります。 あめ プンプンと読んだ方が詩を堪能できるが(ロマンがある?)、雨コナゴナと読むと、詩が台無しになっちまいます。


清明_b0193252_20123642.jpg


和訳です ↓
清明節(春)だというのに、冷たい雨がしとしとと降っている。

路をいく旅人はすっかり落ち込んでしまい、

家畜を放牧していた子供に、酒屋はこの辺にあるかね?と尋ねると

牧童は黙って「杏花村」を指した。  って意味。

この漢詩を書写していたのは平成19年だから7年前だった。 ↓
清明_b0193252_20211470.jpg


70年前この「清明」を読み変えていた人が、ホー・チー・ミン ベトナム大統領

ホー・チー・ミンはベトナム戦争でアメリカ軍を破りサイゴンから撤退させ、最強のアメリカ軍を最貧のベトナムが勝利した指導者だ。

そのツワモノ指導者も太平洋戦争中に中国の蒋介石軍に捕まり(1942年)、1年あまり牢獄生活をしていた。 そのときに書いた詩が ↓

清明_b0193252_20503031.jpg


2行目 路上行 → 籠裏囚

3行目 酒屋   → 自由

4行目 牧童   → 衛兵

     杏花村 → 弁公門  杏花村は歓楽街。弁公門は刑務所の門 だと思って独自に解釈しています。

漢詩はむずかしそうだ。ってイメージ。だが、俳句のように5・7・5調子などのように 漢字が5文字・7文字と型がある。 なかには、字余り・字足らず もあるが、 読んでなんとなく意味も伝わり、作者の年代を調べると、1000年も大昔の時代に自然や人の情けを詠ってることに、敬意を感じる。

とともに、今の文明が花開き、何不自由ない生活でヒ―・ヒ―。ブー・ブーの生活をしている自分が なんと情けないだろうと感じる。

by wagayanao | 2014-04-16 21:11


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