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我が家のパート5

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2011年 08月 19日

老舗(しにせ)

8月19日  (金)

次男の嫁さんのお父さんと会話した時の事。

京都では、100年以上経たないと老舗とは呼ばないそうだ。
創業80年・90年の会社でも「若造」扱いのようである。 それだけ老舗と呼ばれる企業があるんだろう。

【お前も悪だのう】で有名な「越後屋」は1673年創業。300年以上前だ。
三井家と合併して「三越」となったそうだ。

もうひとつオレの知ってるのは、「竹中工務店」。(オレは建築関係なもんで。)
この会社は1610年創業だそうだ。 織田信長の家臣「竹中籐兵衛」が神社仏閣の造営に携わったのが最初だそうだ。


なんでこんな【老舗】を書いたかというと。

野村 進(拓殖大学教授)の【なぜ日本には老舗企業が多いのか】を読んだからだ。

少し紹介します。

日本は世界で群を抜く「老舗企業対国」である。 なんといっても、日本には世界最古の会社がある。
大阪に本社を置く「金剛組」(こんごうぐみ)という建築会社だ。

同社は四天王寺建立にあたり、578年に聖徳太子が百済から招いた宮大工の一人、金剛重光が興した会社で、実に1400年以上も続いてる。・・・・以下略。

1000年以上続いてる会社は9社を数え、これは世界で他に例を見ない・・・・以下略。

なぜ日本には老舗企業が多いか3つの理由が考えられる。

第一。

日本列島の地政学的な条件。→→→→他国と国境の接する事のない島国であり、侵略されたり内戦の期間が短い。
老舗の存続期間は戦乱の期間に反比例するのだ。韓国では「三代続く店はない」といわれる通り、100年以上続いてる店舗や企業は皆無である。


第二。

ものづくりを美徳とする価値観→→→→手仕事の技術や知識が親から子へ、子から孫へ・・・と受け継がれていく。
「職人気質」といえば、その頑固さを含めて褒め言葉であるし、技を極めた職人は「名人」として最大級の敬意が払われる。
中国や朝鮮半島では、王侯貴族や官僚はもっぱら学問・芸術に励み、労働は下級階層の人々が行う卑しいものとされてきた。


第三。

血族より継続を優先→→→→日本では饅頭を作り続けて何百年という老舗があり、それを誇りとし、顧客の信用ともなってる。
だが、他のアジアの国々では、饅頭で繁盛したら、それを元手でもっと儲かる職種に鞍替えするのが常識である。

金剛家は31代にわたって継いだが、何人も養子がいる。
長男に経営の素質がなければ、優秀な他人を婿に迎えて、それを経営者にしている。

華僑を含む中国の同族企業では、長男を差し置いて養子や赤の他人がトップに立つ事は考えられない。

「華人」には【有能な他人より無能な血族】という格言すらある。

以上 野村教授の話です。


バブル崩壊以降、韓国や中国企業に押さえられ気味な日本だが、長い目でみて、日本人の気質を忘れなければ、中国や韓国は脅威ではないかもね。 045.gif

そして、東日本大震災で帰宅困難者や被災者のみせた、人情味のある行動はこんなあたりにも「ヒント」がありそうだ。

by wagayanao | 2011-08-19 21:32


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